歴史を学ぶときに考えなければならないこと

世界史の先生からいただいたコメント
少し前、僕が「歴史というものは勝者がつくり上げる『自分たちに都合のよいストーリー』ではないのか」と提出物に書いたことに対して、コメントを世界史の先生からいただいた。歴史を学ぶことについての最も重要なことが書かれていたので、以下、そのコメントを紹介したいと思う(一部改変)。
かつて、西洋史においては、中世は「暗黒時代」として語られてきた。農民は領主に虐げられ、ひたすら耐え忍び、苦しむ存在であったなどと。
これは20世紀における「人間は常に進歩している存在である」「現在は進歩した社会である」という考えを正当化するために、それ以前の社会は「どうしようもなかったひどい時代」と描くステレオタイプ的な叙述が繰り返されたためだ。
中国においても、「共産党は正義の党であり、何一つ間違いを犯さないのだ」と語られ、それを真に受けた日本人研究者の少なからぬ人たちが「中華人民共和国は正義の国である」「その中華人民共和国の共産党と戦った日本は、クズだったのだ」「われわれ日本人も共産党を礼賛しなければならないのだ」という言説が、論文のみならず新聞の「学者のコメント」として掲載されることが日常的であった。
戦争にしても、どちらか一方が「全くの悪」であり、勝った方が「全くの正義」ということはありえない。自分たちに都合の悪い事実に基づき、新たな「ストーリー」を語ると、「帝国主義者」「修正主義者」「非国民」等の烙印を押し、圧殺しようとする人間が後を絶たなかったことも事実なのだ。一人一人が語る「ストーリー」=「歴史」は違って当然である。
これは20世紀における「人間は常に進歩している存在である」「現在は進歩した社会である」という考えを正当化するために、それ以前の社会は「どうしようもなかったひどい時代」と描くステレオタイプ的な叙述が繰り返されたためだ。
中国においても、「共産党は正義の党であり、何一つ間違いを犯さないのだ」と語られ、それを真に受けた日本人研究者の少なからぬ人たちが「中華人民共和国は正義の国である」「その中華人民共和国の共産党と戦った日本は、クズだったのだ」「われわれ日本人も共産党を礼賛しなければならないのだ」という言説が、論文のみならず新聞の「学者のコメント」として掲載されることが日常的であった。
戦争にしても、どちらか一方が「全くの悪」であり、勝った方が「全くの正義」ということはありえない。自分たちに都合の悪い事実に基づき、新たな「ストーリー」を語ると、「帝国主義者」「修正主義者」「非国民」等の烙印を押し、圧殺しようとする人間が後を絶たなかったことも事実なのだ。一人一人が語る「ストーリー」=「歴史」は違って当然である。
…いただいたコメントは以上である。このように、歴史は視点が変われば考えは真逆になるということがしょっちゅうある。ゆえに、複数の視点から考えることが大事なのだ、ということだ。
日本史の先生の話
日本史でもそういう話があった。
明治時代、韓国併合の過程がどんどん進んでいく際、朝鮮人は日本人や日本人に協力する人を暴行・殺害するなどの抵抗を行った。
韓国ではこれを「義兵運動」と呼ぶ。だが日本では「抗日武装闘争」とも言う。
義兵運動の「義」という文字だが、「すじ道を立てること」や「公共のために尽くすこと」などの良い意味の漢字である。だから韓国から見ればこの抵抗は「正義」であるわけだ。
でも日本からすれば韓国併合を邪魔したとして、「さからう」という意味の「抗」を使って抗日武装闘争と言うわけである。
この呼称の差はまだましだが、南京大虐殺があったかなかったか、何万人殺されたかなど、もっとややこしい問題もある。韓国ではこれを「義兵運動」と呼ぶ。だが日本では「抗日武装闘争」とも言う。
義兵運動の「義」という文字だが、「すじ道を立てること」や「公共のために尽くすこと」などの良い意味の漢字である。だから韓国から見ればこの抵抗は「正義」であるわけだ。
でも日本からすれば韓国併合を邪魔したとして、「さからう」という意味の「抗」を使って抗日武装闘争と言うわけである。
また、これは歴史だけにとどまらない。
例えば、「中学生にスマホはありか」という問題に対して、携帯会社はなるべく売りたいから「連絡がとりやすい」「気になったことを調べられる」「IT社会に早いうちから慣れることができる」などを主張するが、学校の先生などは「スマホでゲームをしたり動画を見たりして時間を浪費する」「睡眠時間が不足する」「見知らぬ人と繋がって危険な目に遭う」などを主張する。
ちなみに僕はスマホ使うんだったらパソコン使う方が良いと思っている。これについては別の記事も参照(ここをクリック)。まあ僕が外に全然出ないので外でも使えるという長所があるスマホの便利さが全く分からないだけなのだが。
ともあれ、歴史だけでなく現代でも、意見が対立している場合には両方の主張を理解しておく、というのは当たり前だが一番大事なことだろうと思う。
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