
こんにちは。萃聚(すいじゅ)です。このページでは宇宙戦争第1章の第11~15段落の文法分析&和訳を行っていきます。
<説明>
- 1段落ごとに、原文と訳を書いています。
- わかりにくい副詞、形容詞、接続詞、関係詞の句・節は、それぞれ ()、〈〉、【】、〔〕のカッコでくくっています。
- カンマが両端にある挿入句・節(補足説明をする役割)は、《》のカッコでくくっています。
- 中学生の英語力を超える単語・句だと僕が思ったものは、「*」印をつけて青文字で意味を文末に記載しています。また、原形や単数形をカッコの中に示しています(例:「went (go)→行く」)。原則、Genius英和辞典に拠りますが、それに載っている意味が本文に当てはまらなかった場合にはネットの辞書を使用する場合があります。なお、言うまでもないことかもしれませんが、「宇宙戦争」はイギリス英語なので、語尾が「ise」になるなどの変化があります。
- 各文について、注釈がある場合は緑文字で文の下に記述しました。
- すべて自分で訳していますが、最終確認として、明らかな誤訳がないかをネット上の翻訳(こちらをクリック)と照らし合わせています。
- 何かありましたら下にあるコメント欄にお願いします。
<第11段落>
<原文、単語、注釈>
(In spite of* all 〔that has happened since〕), I still remember that vigil* very distinctly*: the black and silent observatory, the shadowed* lantern* 〈throwing a feeble* glow* upon the floor in the corner〉, the steady* ticking* of the clockwork* of the telescope, the little slit* in the roof—an oblong* profundity* with the stardust* streaked* across it.In spite of→にもかかわらず vigil→徹夜 distinctly→明確に shadowed→影で覆われた lantern→ランタン feeble→弱い glow→光 steady→一定の ticking→チクタク音 clockwork→ゼンマイ時計 slit→隙間(スリット) oblong→長方形の profundity→深淵 stardust→星くず streaked (streak)→筋をつける
「with the stardust streaked across it」のwithは付帯状況を示すwithです。with O C の形で使われます。
Ogilvy moved about*, invisible but audible*.
moved (move) about→動き回る audible→聞こえる
(Looking through the telescope), one* saw a circle of deep blue and the little round planet 〈swimming in the field*.〉
one→(ここでは)私 field→視野
Lookingは分詞構文です。
It seemed such a little thing, 《so bright and small and still*》, faintly* marked* with transverse* stripes, and slightly* flattened* from the perfect round.
still→動かない faintly→かすかに transverse→横切る slightly→わずかに flattened (flatten)→へこます
suchは形容詞・名詞にくっついて、「とても」という意味を表します。冠詞は後ろについて「such a…」となるのはよく言われることです。
But so little it was, so silvery* warm—a pin’s* head of light!
silvery→銀のような pin's (pin)→ピン
It was as if it quivered*, but really this was the telescope 〈vibrating* with the activity of the clockwork〉 〔that kept the planet in view〕.
quivered (quiver)→震える vibrating (vibrate)→震える
as ifで「あたかも~するように」です。あと、vibratingの系列のvibration(バイブレーション)はよく聞く言葉です。
<第11段落 訳>
以来いろいろなことが起こったことにもかかわらず、私はまだあの徹夜をとても明確に覚えている。黒く静かな観測所、角の床に弱い光を投げかける、影で覆われたランタン、望遠鏡のゼンマイ時計の一定のチクタク音、屋根の小さな細長い隙間 ―長方形の深淵に隙間を横切って筋をつけた星くずが見えた。 オグルビーは動き回った。見えなかったが音は聞こえた。 望遠鏡を通して、私は深い青の円と視野の中を泳いでいる小さな丸い惑星を見た。 それは小さな物のようで、とても光り輝き小さく動かず、かすかに横切る縞で印をつけられていて、わずかに完璧な丸からへこまされていた。 でもそれはとても小さく、銀のように暖かかった。ピンの頭の光みたいだった! 惑星はあたかも震えているようだったが、本当は、この震えは惑星を視野に捕らえ続けているゼンマイ時計の活動とともに震える望遠鏡のものであった。

<第12段落>
<原文、単語、注釈>
【As I watched】, the planet seemed to grow larger and smaller and to advance* and recede*, but that was simply*【that my eye was tired】.advance→進む recede→退く simply→単に
andは「to grow」と「to advance」をつないでいます。
Forty millions of miles it was from us—more than forty millions of miles of void*.
void→宇宙空間
もともとはIt was forty millions of miles from us.だったのが倒置が起きています。※SVCが倒置すると、普通CVSですが代名詞の場合CSVです。
あと、4000万マイル≒6400万㎞≒0.4天文単位です。地球からそれくらい離れている惑星は火星しかないので、前の11段落から続くこの「惑星」は「火星」と断定します。
Few people realise the immensity* of vacancy* 〔in which the dust of the material* universe* swims〕.
immensity→無限の vacancy→空間 material→物質の universe→空間
FewとかNoとかLittleみたいな否定語が文頭に来た時の和訳の仕方ですけど、「~ない」を文末に持っていくと訳しやすいです。
<第12段落 訳>
私が見ているとき、その惑星は大きくなったり小さくなったり、進んだり退いたりするように見えたが、そう見えたのは単に私の目が疲れているだけだった。 それは私たちから4000万マイルにあった。虚空は4000万マイル以上あった。 ほとんどの人々は、物質の宇宙の塵が泳ぐ無限の空間をはっきりと理解していなかった。

<第13段落>
<原文、単語、注釈>
(Near it (in the field)), 《I remember》, were three faint* points of light, three telescopic* stars 〈infinitely* remote〉, and (all around) it was the unfathomable* darkness of empty space.faint→かすかな telescopic→望遠鏡で見える infinitely→無限の unfathomable→未解明の
もとは「Three faint points…」で、倒置です。
You know how that blackness looks on a frosty* starlight night.
frosty→冷たい
(In a telescope) it seems far profounder*.
profounder (profound) →深遠な(※この文では比較級)
比較級ということは何かしらと比べているわけですが、「In a telescope」と前文の「You」の、望遠鏡から見える闇とあなたたちが見る闇を比べています。
And invisible to me 【because it was so remote and small】, (flying swiftly* and steadily* towards me across that incredible distance), (drawing* nearer every minute by so many thousands of miles), came the Thing 〔they were sending us〕, the Thing 〔that was to bring so much struggle and calamity* and death to the earth〕.
swiftly→素早く steadily→着々と drawing (draw)→(徐々に)動く calamity→大惨事
最初にAndがありますが、前文とくっつけて、「In a telescope it seems far profounder and invisible to me」となっているわけです。また、flyingとdrawingはそれぞれ分詞構文となって後ろのcameにかかっています。the Thingが2つありますが、これは接続詞(and)が省略されてカンマで代用されています。明らかに並列とわかるからです。あと最後に、came the Thingで倒置が起きているというのは大丈夫でしょう。
I never dreamed of it then 【as I watched】; no one on earth dreamed of that unerring* missile.
unerring→間違わない
<第13段落 訳>
視野の中のその(惑星の)近くには、私は覚えているが、3つのかすかな光の点と、無限の遠くにある、望遠鏡で見える3つの星があり、そしてその周りのすべてには何もない宇宙の未解明の闇があった。 あなたは冷たい星明りの夜、どんな風に闇が見えるか知っている。 だけど、望遠鏡では、闇はより深遠なものに見える。 そしてそれはとても遠く小さかったために私にとっては信じられなかったが、彼ら(火星人)が私たちに送ってきて、多くの厄介事と大惨事と死を地球に持ってくることになる「モノ」は、素早く着々と私のところに信じられないほどの距離を通り飛んできて、一分で何千マイルも地球へ動いてきていた。 私は見ている間、それ(「モノ」が大災害を起こすこと)を夢にも見ていなかった。そして地球の誰もその正確なミサイルのことを夢にも思わなかった。

<第14段落>
<原文、単語、注釈>
That night, too, there was another jetting out of gas from the distant* planet.distant→遠い
I saw it.
A reddish* flash* at the edge, the slightest* projection* of the outline* 【just as the chronometer* struck midnight】; and (at that) I told Ogilvy and he took my place.
reddish→赤い flash→閃光 slightest (slight)→かすかな(※この文では最上級) outline→輪郭 chronometer→クロノメーター(高精度時計)
The night was warm and I was thirsty, and I went stretching* my legs clumsily* and feeling my way* in the darkness, 《to the little table 〔where the siphon* stood〕》, 【while Ogilvy exclaimed* at the streamer* of gas 〔that came out towards us〕】.
stretching (stretch)→のばす clumsily→ぎこちなく feeling my way (feel one's way)→手探りしながら進む siphon→ソーダサイフォン exclaimed (exclaim)→叫ぶ streamer→流れ
ソーダサイフォンって炭酸水が作れる道具らしいです。siphonにはサイフォン管とかの意味もあるようですが、机の上に置けるのはこのソーダサイフォンしかないなぁと思ってそう訳しました。
<第14段落 訳>
あの夜もそうだった。遠い惑星からもう一つのガスの噴出があった。私はそれを見た。 クロノメーターが深夜12時を指すちょうどのころに、赤い閃光が火星の淵に、そして、最もかすかな輪郭の投影が見えた。そしてそのとき私はオグルビーに伝え、彼は私の場所に移った。 その夜は暖かく、私はのどが渇いて、ぎこちなく足を延ばして、闇の中を手探りしながら進んで、私たちの方へ来たガスの流れに対してオグルビーが叫んでいる間に、ソーダサイフォンが立っている小さなテーブルへ行った。

<第15段落>
<原文、単語、注釈>
(That night) another invisible missile started on its way to the earth from Mars, just a second or so* under twenty-four hours after the first one.a second or so→1秒かそこら
「just a second or so under twenty-four hours after the first one」ですけど、「最初のミサイルからちょうど1秒かそこらで24時間になるとき」と訳していいでしょうか。underがうまく訳せないです。
I remember how I sat on the table there in the blackness*, with patches* of green and crimson* swimming before my eyes.
blackness→暗闇 patches (patch)→斑点 crimson→深紅
with以下、付帯状況です。あと、crimsonとscarlet、どっちも「深紅」という意味でよく見かけますが、何が違うのか調べてみたら、scarletはcrimsonより明るく、罪悪・高位を示すそうです。
I wished I had a light to smoke by, little suspecting* the meaning of the minute* gleam* 〔I had seen and all 〔that it would presently* bring me〕〕.
suspecting (suspect)→疑う minute→非常に小さな gleam→かすかな光 presently→すぐに
little suspecting以下、分詞構文(~しながら)です。あと、minuteはここでは形容詞です。名詞のminuteは「分」とかの意味がありますが、形容詞のminuteは「非常に小さな」という意味で、発音も(カタカナであえて表現するならば)名詞は「ミニッツ」で形容詞は「マイニュート」みたいな感じです。
Ogilvy watched till one*, and then gave it up; and we lit the lantern and walked over to his house.
one→ここでは時刻の「1時」です。
gave it upとありますが、clean it upみたいに、2語以上になっている動詞(句動詞)です。句動詞は、目的語が代名詞の時には代名詞が句動詞2語の間に入るというルールがあります。
Down below in the darkness were Ottershaw and Chertsey and all their hundreds of people, sleeping in peace*.
in peace→平和に
「Ottershaw and Chertsey and all their hundreds of people were sleeping in peace down below in the darkness.」が元の文章で、倒置です。
<第15段落 訳>
あの夜、もう一つの不可視のミサイルが、最初のミサイルからちょうど1秒かそこらで24時間になるとき、火星から地球に発った。 私は目の前で泳いでいた深紅と緑の斑点を見ながら暗闇の中でそこのテーブルにどんな風に座ったか覚えている。 私は前に見た非常に小さなかすかな光と、まもなく私にもたらす全てのものの意味をほとんど疑わないまま、煙草を吸うための光を求めた。 オグルビーは1時まで観察していた。そしてやめて、私たちはランタンに火を灯し、彼の家へ歩いた。 オターショウとチャーツィーとそれらの町の何百人もの人々は、暗闇のずっと下で平和に眠っていた。

